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2006/08/15

クライマーズハイを見て

薄型TVを購入後BS受信契約も済まし、最近はBS放送をよく見るようになったHigh03

先日NHKハイビジョンで再放送された横山秀夫原作の「クライマーズハイ」を見た。原作 もかつてベストセラーであり、ドラマも好評だったようで御巣鷹山への日航機墜落事故のあった追悼日に(8/12)あわせての再放送だったようだ。私は横山秀夫さんの作品は映画での「半落ち」(これは感動した良い映画でした!)しか知りません。主演が佐藤浩市さんでもあり、横山さんの他作品のドラマ化も見てみようと2夜連続見た。

日航機事故の取材を軸に、新聞社内の人間関係、体質、報道のあり方等考えさせられるよいドラマで、見ごたえがありました。

ここからはほぼあらすじを載せるため、ネタバレします。これからDVDか原作を見ようか読もうかと想われる方はこの続きを読まないでください<(。。;)>

原作者の横山氏は元地方紙の新聞記者だったそうで、半自序伝的作品なのだそうだ!

クライマーズハイ」とは登山中に興奮状態が極限にまで達し、恐怖感が麻痺すること。

主人公・悠木は被害者の顔写真を取ってくるように命じた新人記者に『なぜ死んだ人の顔写真を新聞に載せなくちゃいけないんですか?』と聞かれ、『馬鹿野郎、商売だからに決まってるだろう。写真が載っているほうがいい商品だから載せるんだよ』と怒鳴りつけ再度取材に走らせる。その記者は憤懣やる方ないまま再取材に出て、交通事故で亡くなる。このやり取りに新聞社も報道する前に一企業なのだと私はショックを受けた。悠木はその影を抱いたまま、部下をつけない遊軍記者を続けていた。ある日、日航ジャンボ機墜落事故の速報が流れる。地元に起こった大事件。一気に社内に緊張が流れ、数分後活気出す。編集局長から悠木がこの事故の「日航全権デスク」に指名される。この報道と責任を委ねられる。部下が御巣鷹山の山中に取材に出かけその連絡をいまかいまかと待っている。締め切り1時間前。ライバルの上司が嫌がらせをする。輪転機の調子が悪いので締め切り時間を1時間早め、それを悠木に知らせなかった。まだ間に合うとぎりぎりに電話をかけて来た部下に悠木は間に合わないことを伝えられなかった。翌日の新聞を見た部下は悠木への信頼をなくす。その後、その部下にもっと長文で惨状の記事を書けと命ずる。しかし、編集会議で自衛隊の美談を1面にするのはまずいと却下され、悠木は社長に掛け合う。社長もワンマン経営者かその文を読みもせず、「お前はいつからそんなに偉くなったんだ!」と一笑にふされる。一度、社内で口論になった主人公とライバル上司(岸辺一徳が好演)は深夜の酒場で再度激論を交わす。これは迫力ありました。その後、墜落事故の報道は、事故原因のネタが入るも確証が取れない。スクープを取りたいのだが・・・。そうこうしてる間に全国紙にスクープを先取りされてしまう。悠木の報道は惨敗ばかり。そんな中、悠木が殺した?とされる部下のいとこ・恋人が1通の手紙を託す。「今、マスコミは日航墜落機事故に浮かれている、一度にたくさんの命が亡くなったこととひとりの命が亡くなったことでは圧倒的にたくさんのほうが重い命とされるのはおかしいと。」

悠木は意を決して、読者投稿欄にこの文を載せることを提案する。日々の取材に終われ、人間関係に流されてる間にまともな気持ちを忘れ、新聞社の論理で動くようになってきていないだろうか!墜落事故の遺族の気持ちを考えると時期尚早であり反発や苦情の電話が殺到すると誰もが予想できた。悠木が責任を取るということで不承不承納得しその手紙を載せる。案の定、翌日苦情が殺到。編集部長が「誰が載せた!」そんな時あんなに載せることに反対していた同僚たちが悠木を庇い、「私の責任です!」と名乗りだす。結局、悠木自身が「私がやりました!」。社長が出てきて、「お前は首だ!さもなければ2度と本社に戻れない山奥に飛ばす!」 選択を迫られる。そんな時同期の者が一言。「自分ひとりで勝手に辞めるなよ。どこでも記事は書けるぞ・・・」と。

会社と個人、組織と個人、企業経営と個人。資本主義社会ではまずは利益が優先されるのは仕方のないことだろう。しかし、マスコミ・メディアのあり方とは?再度考え直す必要もあるのでは?影響が大きいだけに・・・。そう考えさせられたドラマでした。

前編の最後あたりのシーン、息子とは父親のの生き方を否定した発言に鼓膜を破るほど叩いたことがきっかけで関係がうまくいっていない。家に帰ってもやりきれなさがある悠木に下の娘が声をかける。「お父さん、帰ってたの?」「生きてる人が居たんだね。」悠木が答える。「そう、お父さんもうれしかったよ、それを知って。」「お父さん、優しいだね。」しばらくして悠木の目から涙が流れる・・・。このシーンは私も涙が溢れました。良いドラマを見れたと充実感が沸きました。

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コメント

▽ミッチさんへ
いつも私の記事をきちんと読んでくださり、素敵なコメントを入れてくださってありがとうございます。たいへん光栄です、感謝。

報道のあり方って難しいですね。文中にも書いたように資本主義では利益追求が当たり前。新聞が好評で売れるための記事を作るって言う考え方があるとしたら恐ろしい気がします。マスメディアの力ってものすごいからその記事を読んで一般市民は感化されやすい。マスメディアのあり方はそんな市民のことも配慮すべきであると思うのです。逆に読者側も客観視して読む必要はありますね。聞いたことがありますが、一新聞だけでなくいくつかの新聞を読む必要もあると。それは理想ですが・・・。
このドラマ(本)は新聞社内の問題も提起してますが、また企業内の人間関係や体質をも提起。実際どこの会社でも起こっているであろうと思わせる問題。世の男性たちは我が身につまされることもあるかも。そんな社会を知らない主婦にとっては「男はつらいよ」って事を知らされます。
私も今度は本できちんと原作を読んで作者の意図することをはっきりと読み取りたいと思ってます。

▽山口ももりさんへ
ももりさんの読書量と外国の歴史に対する知識に感服しております。文芸作品もよいですがももりさんのブログ記事を読むに付け私ももう少し日本も含め海外の歴史を学ばなければ、関連する本を読まなければいけないなあと感じてます。
クライマーズハイは墜落事故を取り上げていますが、その記事をバックに新聞社内の問題を提起して事故に遭われた方や遺族のことは書かれてません。山崎豊子さんも社会派の作家ですよね。「二つの祖国」「大地の子」は以前に読みました。機会を作りいつか「沈まぬ太陽」も読んでみたいと思います。ご紹介ありがとうございます。

御巣鷹山の事故は山崎豊子「沈まぬ太陽」に克明に描かれています。今「大地の子」読み返しています。靖国といい、中国と言う国の難しさを考えてしまいます。未だでしたらゼヒお読みください。「半落ち」もう大分前に見ました。あんまり・・・覚えてない・・・ゴ・メ・ン

私の友人にものすごい横山秀夫ファンがいて、この作者の本を読みたいが為に図書ボランティアしているんだそうです。私はタムさんと同様「半落ち」の映画を見て唯一作品を知ったのですが、多分社会派の作品を書いているのではと興味がありました。「クライマーズハイ」という言葉も初めて知ってますます興味を持ったところです。そういうドラマがあったことも、本のことも知りませんでしたが、タムさんのあらすじを読んで、時間があったら読んでみたい気持ちです。こちらの新聞の片隅にいつも記者の「デスク日誌」が載り記事の取り上げ方など苦心の様子を読んでいましたので。前にNHKカメラマンが取材中、土石流の被害にあって亡くなったノンフィクションを読みましたが、取材合戦がエスカレートして命まで落とさざるを得なかった無念を家族が語っていました。冒頭の「何故死んだ人の写真を載せなくちゃいけないの?」は私の疑問でもあります。
御巣鷹山の事故、この時から私は飛行機に乗れなくなりました。奇跡の生還といわれて生き残った川上慶子さん、看護師になられたんですよね。元気かしらと12日がくるたびに思います。

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