会津・磐梯の旅 2日目 後編
五色沼を後に急いで磐梯山の登山口である「八方台登山口」へ。登山者用駐車場はほぼいっぱいだった。登山用靴下、トレッキングシューズに履き替えいざ出発。時計を見たら、なんと11時半近く。五色沼で相当時間を費やしてしまった。
磐梯山登山 標高1819m
私たちの選んだ「八方台登山口」(登山口から山頂までの標高差は670m)は磐梯山への登山口ではもっとも利用される口だそうだ。山のガイドブックによると頂上まで2時間余りで着けるとある。
始めは傾度も緩やかで整備された比較的広い登山道。周りは若いブナの木が立ち並ぶ。鼻歌交じりに楽しんでいた。登山開始から30分程でちょっと開けたとこに出た。
中の湯
硫黄の匂いが鼻を衝く。かつてはこの場に温泉施設があったそうな・・・確かに廃屋が建っていた。その前に小さな浅そうな池がありなにやらぶくぶくと泡が出ていた。ここについて初めて写真を撮ったとき、空、雲がきれいだったことに気付いた。
さあ、ここからが本格的な登山となる。このあたり、湿地帯で少々木道が続く。
りんどう?が咲いていた。
野生で見るりんどうは初めてだから感動ものだ。登山しているんだなぁという実感もあらためて湧いた。
ここから先は本格的な山道。ほんのちょっとで息が上がるし、天気がよく気温も上がって汗もダクダクと流れてきた。私は顔に汗をかきやすいタイプのため汗を拭く手間も面倒だった。
予定より大幅に遅れているのに初めての個人での登山なので感激しまくり、ちょっと素敵な景色が見えるものなら立ち止まって写真ばかりを取り続けるのでさらに時間をロスしていた。その時は夢中で遅れのことをすっかり忘れていた。
この後本当に辛くなる。斜度は結構あるしそれが長~い
道幅も狭い。岩場が続くと特にしんどい。段差が半端でないからよいしょと自分の体を上まで引き上げるのが大変。その一歩で相当に疲労してしまう。それが永遠に続くと思われるとさらに嫌気がさしてしまう。それでもその一歩を積み上げていかないと終われない。いやでも前に進むしかない!登る人はほとんどいない。下山者とよくすれ違った。
やっと比較的平らな場所に出て、山頂が見えた。山の地図によると「お花畑」のようだ。ここらは紅葉が始まっていた。もう少し頑張れば、「弘法清水」という清水が湧き、売店もある場所があるはずだ。その場で昼食をとることにしているが・・・
夫はお腹がすいているらしくここからさっさと歩いて行ってしまい写真を撮る私を置いてけぼり・・・腹が減ると気が短くなるのはいつものこと。ほどなくその「弘法清水」に到着した。時刻は午後1時半近く。大体八合目辺りにあたるのだが、この地点では数名が昼食か休憩を取っていた。
昼食は途中のコンビニで手に入れたが、登山の昼食時にやってみたかったこと!それはお湯を沸かしコーヒーを入れて飲むことだ。バーナー、コッヘル(鍋)、マグカップを用意し、<モンカフェ>を利用してドリップする。カップラーメンを食べたので持参の水が不足し、ここの清水を足した。清水というが、塩ビ管でひいていて湧き出し口はわからなかったが、その生水はおいしかった。それで入れたコーヒーは地上で飲むよりさらにひときわおいしく感じた。ここの売店で「磐梯山」のピンバッチも手に入れた。これも目的。挑戦した(制覇)山のピンバッチもゆくゆく手に入れて行くつもり。
PM2:10、さああとひと踏ん張り。頂上目指して再び歩く。あと30分程だと聞いた。しかし、最後も楽をさせてくれない磐梯山!!岩登りが続き傾斜も相変わらずきつい。あと少しと思うからまだ頑張れたんだと思う。
PM2:40、山頂に到着。やったー~~\(^o^)/。天気も良くて360度全てよく見渡せた。さすがに頂上。下から吹き上げる風が強い。
3枚目は磐梯山の三角点。映画「点の記」を思い出す。
頂上では夫が三脚を出し記念の2ショットも撮った。その頃には他の登山者(2~3名)も下山して私たち二人となっていた。
急いで下山しなくては・・・。下山開始、2:50。山のガイドブックを読むと日が短くなるころは午後3時までに下山完了しろと書かれている。頂上にいてその時刻だ(u_u。)。
下山も同じルートを利用する。先ほどの「弘法清水」に戻った時、来るときに気付いた「鐘」(登山客が昼食時に鳴らしていた)を見つけ私が数回慣らした。すると、売店から店主が飛び出てきて、一言!「まだ、山頂に登山者はいましたか?」 私たちにこんな時間にまだいたのか?という様に聞こえた。「私たちが最後の下山者です。」と言うと、彼は店に戻っていった。売店の人も本日、下山するのか?それとも、交代の人が来るのを待って下山するのか?自分たちのことは棚にあげて心配してしまった( ´艸`)プププ
下山は下山で行きよりはペースが早いが、やはり膝に負担はかかる。富士山の件があるので夫が心配。案の定、後半からペースが落ち始めた。どうも筋力が劣るらしい。「そろそろ馬を呼んでくれ!」なんて自虐の冗談を飛ばしたりした。ホント、冗談でなく自力でおりてくれないと・・・。当然ながら、下山中には誰とも遭遇することは無かった。西の空もなんとなく夕方の雰囲気を醸し出し始めた。
やっと登山口に帰ってきた。時刻は午後5時を回っていた。結局、夫のペースもあり、下山にも2時間を要してしまった。なんとか、暗くなる前に下山できたが、一番の反省点は登山をするときは朝の早いうちに登山を開始しなくてはいけないと痛感した。登山のガイドブックに載る要する時間は休憩やロスタイムを抜いた時間であるためその時間を鵜呑みにしてはいけないことを学んだ。
今夜の宿は「芦の牧温泉」。チェックインがだいぶ遅くなると電話して了解を得た。宿に着くころまでにすっかり暗くなってしまった。
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