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2014/04/13

田部井淳子さん講演会②

③おそらくこの日の演題「人生は八合目からがおもしろい」。ここが本題になると思う。田部井さんは現在74歳。とても若々しく見える。が、この講演会では全く触れられていないが、数年前には「余命3か月」と言われた癌にかかっていたと云う。持ち前のバイタリティーとポジティブな思いから癌を克服されて今現在、精力的に活動されている。

講演の中で田部井さんは、「私は女性の平均寿命まで生きるつもり!」とおっしゃっていた。そこから、現在の年齢は人生の八合目あたりに当たるんじゃないかと私は感じた。限られた時間を豊かなものにするには人生大いに楽しまなきゃということで、今は世界のそれぞれの国の最高峰を登ることにチャレンジ中。60ヶ国は制覇したそうだ。

田部井さんには山登りの女性仲間がいる。彼女たちは様々な社会で確かなキャリアを持つアクティブな女性ばかりという。

田部井さんには日頃から登山以外にもやってみたいことの一つに「シャンソンを歌ってみたい」という希望があり、ある日、そんな仲間にシャンソンを教えてくれる先生を知らないかと尋ねたところ、

「シャンソン?いんじゃない!」 それなら「私も習ってみたい!」 「私も」 「私も」 と仲間数名が一緒に習うことになったとか!習い始めて1年も経つと、誰かが「ただ習うだけじゃダメ。人間は目標を持たなけりゃ!」と言いだし、「コンサートを開かない?」とあれよあれよという間に決定したという。たった1年半習っただけの素人がコンサートを開くなんて怖いもの知らずよねと言うことで、タイトルは「怖いもの知らずの女たち、一度は歌ってみたかった」としたそうだ。

素人のコンサートに来てもらうための作戦開始。まず、会場選び。人に来てもらうにはおいしいものをつけなけりゃ、ヘタな歌もうまく聞こえる音響のよい場所と毎週のようにホテルに通い食事をし続ける日々。そして、会場も決まり、当日の受付には耳栓を無料で用意したとか・・・。(笑)

このコンサートは皆のお世辞に乗っかって3回も行ったそうだ。あるとき、聞きに来ていた山と渓谷社の編集長からこのメンバーやコンサートのことを本にしたら面白いんじゃないかと言われ、友人で人物像を書くのがうまい作家、吉永みち子さんに頼んだところ、「いいけど、ひとつ条件がある。私にも一曲歌わせて!」ですって。本のタイトル「怖いもの知らずの女たち」は好評で、すべて売れ切れ。文庫本として今は出されているとか!読んでみたい。

先日、「東北の高校生の富士登山」へ寄付を送金したところ、お礼の手紙と一緒に「東北応援の夕べ 怖いもの知らずの女たち」のパンフレットが送られてきた。聞きに(観に?)行ってみたいと興味をそそられている。

④最後にプロジェクターを使って、エベレスト登頂とエベレストの現状を見せてくれた。

40年前、初めてエベレスト登頂に挑戦した世界で初めての女性だけの隊15名。実際に山頂まで登ったのは一人、それが田部井さんだ。4年の歳月をかけて計画、現地には5か月かけて、資金も思ったほど集まらずその当時で一人150万の個人負担で切り詰めに切り詰めた貧乏登山隊だったそうだ。なにせ、シェルパやポーターの数を聞いて驚いた。600人近く。一人最大30キロまでしか運べなく、当時の酸素ボンベの重さは一本、10キロはあったという。その他、何か月もの食料、水も必要。さらに最大の窮地はもう少しと言うところでキャンプが大雪崩に会い、田部井さん自身も助け出され、九死に一生を得た。隊員の多くがこの事故で負傷。誰もが登頂を断念すると思っていたのに、不屈の挑戦を続け、ついに世界で女性で初めてのエベレスト登頂に成功した。

その後、エベレストに挑戦するチームは年々増え続け、登山隊の渋滞が起こるほどになっり、山が荒れだした。ゴミが散乱(写真では酸素ボンベがたくさん、食料にした空き缶等も目立つ)、排泄物の垂れ流し等、環境が問題化した。田部井さんは、九州大学大学院 比較社会文化研究科 に入って、(研究テーマ:エベレストのゴミ問題)に取り組んだ。その間に何度か現地を訪問。荒れた山の再生に取り組んだそうだ。また、温暖化でずいぶん氷河も溶けてしまったそうだ。それは田部井さんの写真からも歴然にわかった。過去の あるベースキャンプの雪と最近の写真では地肌が黒々と見える範囲がほとんどを占めている。トイレに関しては簡易トイレが設置しつつあるそうだが、まだ問題は一掃されていないとか!ゴミは簡単に持ちかえれば良いと素人では思うが、何十年も蓄積した膨大なゴミを高地から下すのにも相当な費用が掛かるだろうことは想像される。人間ってほんと勝手だと強く感じた。登山関連の団体すべてに、少しづつでも環境の再生に努めてもらいたいと願うばかりだ。

1時間半の講演は面白くってあっという間だった。後ろの席にいた方は「楽しかったからもっと話を聞いていたいな~」と隣の方につぶやいていた。私も同感。

やっぱりすごい人は何事にもすごいな~。世界最高峰、世界七大陸最高峰を制覇。今度は世界の国々それぞれの最高峰を制覇しながら、がんも克服。合間に東北支援、シャンソン、講演会、エベレストの環境問題等に取り組まれているなんて、並みの人間ではないと強く感ずる。田部井さんにたくさんのエールを頂いた。元気が湧いた。そして、ますます田部井さんが好きになった。

田部井淳子 オフィシャルホームページ http://www.junko-tabei.jp/index.html

田部井淳子 ブログhttp://smcb.jp/_ps00?oid=3707

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「心・感動」カテゴリの記事

コメント

《やっぱりすごい人は何事にもすごいな~》を実感
しながら読みました。
すごいことをできた人の人生は、味があり深みがあり
重量感があり、ペーソスもあり、ユーモアもある・・・。
とってもいい話を聞かせてもらいました。

▽ちゃぐままさんへ
コメントの返しが遅くなりすいません。
田部井さんの講演会は本当に楽しいものでした。福島なまりもあり何のてらいもなく自然体でしゃべられるお話はすんなり心に響いてきました。
「東北支援・怖いもの知らずの女たち」のコンサート、行ってみたくなってます。

中年ともなると、挑戦ということに対して
若いころい比べ、おっくうになってしまいがちに
なっている私です。
タムさんの記事を拝見し、いくつになっても
挑戦する気持ちが大切なんだと思いました。
田部井さんのようにはいかないけれど、
小さくても自分なりのチャレンジをしていきたいと
思います。

▽トムジェリさんへ
そうです。年齢は関係ない。今からでも遅くない。人は常に目標を持って過ごせたら、価値ある人生になると思います。
私は人生楽しくを目標に、書道・登山・テニスにチャレンジしてます。まだまだ、初心者ですが・・・。

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