「動物翻訳家 片野ゆか著」
数か月前の新聞のおすすめ図書の中にこの本の名があった!動物は大好きだし、小学生の頃に読んだドリトル先生シリーズのように動物の言葉がわかるのかしら?って興味をひいて取り寄せてみた。
読み始めは冬の日だったのだが、日常では中々集中して読めなくて用事でどこかへ出かける際の電車内で主に読み進めるのみ。読み終えたのがゴールデンウイーク中、と1シーズン超えてしまった(;;;´Д`)ゝ章ごとに 感動の嵐が押し寄せ、電車内でも涙があふれてきてしまい、顔をあげられず指でそっとぬぐうを繰り返した。
動物翻訳家とあるがサブタイトルに(心の声をキャッチする飼育員のリアルストーリー)とある。そう、動物園の飼育員がその翻訳家なのだ。
「環境エンリッチメント」という言葉をはじめに理解しないといけない。動物園の飼育現場で使われている言葉で、すべての動物には心があるという概念が軸になり彼らの日常を充実させ楽しい時を増やす行為や工夫のこと!決して人間側の自己満足ではない。相乗効果で動物たちの健康維持や異常行動の緩和に高い効果が出ているそうだ。
NPO法人市民ZOOネットワークという団体があり、この環境エンリッチメントの普及啓発活動をし飼育環境向上や活性化を応援している。その団体が毎年「エンリッチメント大賞」といって各動物園で導入している取り組みの審査・表彰を行っているそうだ。そこで著者はどんなことが行われているのか?と大賞を獲った動物園の取材に回りそれぞれの紹介をされた本だったのだ。
今回紹介されている動物はペンギン、チンパンジー、アフリカハゲコウ、キリンの4種。どれも想像以上のご苦労をされて動物たちの環境向上に努めている。動物に対する愛情、敬意が相当に深いということ。それに触れるたびに私の目からはポロポロとあふれ出てしまう涙。読み終えるとその動物園に絶対出かけたくなってしまう!紹介された動物にはもちろんのこと、飼育員さんにも会ってみたい衝動に駆られる。この本を読み終えて、今までの動物園に行くという軽い気持ちではなく、あらためてその裏での動物たちの思いや飼育員の方たちの大変なご苦労を少しは感じようとじっくり見に行きたい!まずは本の中で紹介されたキリンの子供が私の住む千葉県内の千葉市動物公園に婿入りしたとあるのでそのキリンに会いに行きたい!そして、ゆくゆくは茨城県の日立市かみね動物園のチンパンジーたち、埼玉県こども動物自然公園のペンギンたちに会いにいきたい。京都見物も兼ねて京都市立動物園へ足を延ばしキリンにも会いたいな。アフリカハゲコウは山口県の秋吉台自然動物公園だからちょっと遠すぎるかな~ヾ(_ _*)
いずれにしても、この本を読んで紹介はされていない全国のその他の動物園や飼育員さんたちもそれぞれにご苦労があるだろうからその思いを踏まえて、それぞれの動物たちもじっくり観察しなけりゃという考えに変わった。
この記事を読んでくださった皆さん、久しぶりに動物園を訪れてみませんか?欲を言えばこの本を読んでから行くと一層動物園に親しみが湧くと思います!
Let’s go to the zoo!!
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